夜間や家族と同じ部屋で使う静音ゲーミングPCは、価格やGPUだけでなく、CPUクーラーやケースファン、GPUなどの冷却構成を確認することが大切です。空冷構成で予算を抑えるならNEO B850A、小型でCPUファンレスならPRO Mini B860、RTX 5070 Tiを選ぶならNoctua Edition X870Aです。3モデルの違いを、冷却部品とメモリー32GB・SSD 1TBの税込総額で比較します。
| 用途 | おすすめモデル | 選ぶ理由 |
| 費用を抑えて静音構成を選ぶ | Silent-Master NEO B850A | RTX 5060 Tiと空冷CPUクーラー、Silencio S600ケースを組み合わせた32GB構成 |
| CPUファンを使わず小型にしたい | Silent-Master PRO Mini B860 | CPUクーラーのみファンレスで、幅205mmの小型ケースを採用 |
| 上位GPUと高性能CPUを選ぶ | Silent Master Noctua Edition X870A | RTX 5070 Ti、Ryzen 7 9800X3D、360mm水冷と多数のNoctuaファンを搭載 |
価格・構成・出荷予定は2026年9月24日時点です。価格はいずれも税込で、変更される場合があります。
静音ゲーミングPCを選ぶときの判断条件

「静音」と書かれたPCでも、どの部品を、どの条件で測った数字なのかによって意味は変わります。ゲーム中の音を知りたい場合は、アイドル時の音だけでなく、GPUやCPUに負荷をかけたときの状態を確認します。ゲーム名、解像度、画質、室温、周囲の音(暗騒音)、マイクとの距離、本体構成がそろっていないdB値は、単純に順位を付けられません。
サイコムが公開しているSilent Master Graphicsの数値は、完成したPC全体ではなく、ビデオカード単体を対象にした参考値です。公式資料では暗騒音30.9dB(A)、室温27℃、ビデオカード前方5cmにマイクを固定し、FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITIONベンチマークを4K・高品質設定で20分実行しています。ビデオカード以外の駆動部品がない検証環境なので、ケースファンやCPUクーラーの音が加わる一般的なPCの動作音とは分けて読みます。公式も環境によって異なる参考値で、保証値ではないと説明しています。
測定条件の詳細は、サイコム公式のSilent Master Graphics測定ページ
で確認できます。
- まずゲームの解像度と必要なGPU性能を決める
- CPUクーラー、GPUクーラー、ケースファン、電源を確認する
- アイドル時とゲーム中を分け、測定対象と条件をそろえる
- 送料、メモリー変更費、保証延長を含む総額で注文内容を確認する
GPU単体の測定値とPC全体の音を分ける

同じ測定条件で掲載されているGPU単体の値は、冷却部品を比較する材料になります。RTX 5060 TiとRTX 5070 Tiの値は次のとおりです。どちらもSilent Master GraphicsのGPU単体測定であり、今回紹介する3台の完成PCを測った結果ではありません。
| GPU単体 | アイドル | 負荷時 |
| Silent Master Graphics RTX 5060 Ti 16GB | 31.4dB | 35.9dB |
| Silent Master Graphics RTX 5070 Ti 16GB | 31.4dB | 35.9dB |
この表から分かるのは、同条件のGPU単体テストで両製品の測定値が同じだったことです。完成PCではCPUクーラーやケースファン、電源などの音も加わります。GPU単体の値が同じでも、搭載PC全体の動作音が同じになるとは限りません。
今回の3モデルは、GPUの測定条件とCPU・ケースの冷却部品を確認できるサイコムから選びました。以下では静かさを順位付けせず、空冷・CPUファンレス・水冷という構成の違いと、設置寸法、価格を比較します。
静音性を重視する人におすすめのBTOゲーミングPC
Silent-Master NEO B850A|費用を抑えた空冷構成
- Silent-Master NEO B850Aの構成
項目 内容 補足 CPU AMD Ryzen 5 9600X Noctua NH-U12S空冷CPUクーラー GPU GeForce RTX 5060 Ti 16GB Silent Master Graphics、HDMI×1/DP×3 メモリー 32GB(16GB×2)DDR5-5600 標準16GBから+55,880円で変更 ストレージ Crucial P310 Gen4 1TB HDD追加なし ケース・ファン CoolerMaster Silencio S600 前NF-A14 FLX/後NF-S12A FLX、幅209×奥478×高470.5mm 電源・OS ASRock Steel Legend SL-650G(650W) 80PLUS Gold/Windows 11 Home 送料込み総額 470,220円 本体467,300円+送料2,920円、税込
NEO B850Aは、今回の32GB構成3台では最も安い470,220円です。Noctua NH-U12SでCPUを冷やし、前後のケースファンにもNoctua製品を採用しています。RTX 5060 Ti 16GBで用途を満たせるなら、まず比較の基準にしたい1台です。
CPUクーラーはファンを使う空冷式で、水冷ポンプを使いません。水冷構成を避けたい人にも合います。紹介構成ではゲームと通話、ブラウザーの併用を考え、メモリーを32GBにしています。販売ページの標準は16GBなので、同じ構成で注文する場合は32GB(16GB×2)への変更が必要です。追加費用は55,880円で、掲載総額に含めています。
Silent-Master PRO Mini B860|CPUクーラーのみファンレス
- Silent-Master PRO Mini B860の構成
項目 内容 補足 CPU Intel Core Ultra 7 265T Noctua NH-P1、CPUクーラーのみファンレス GPU GeForce RTX 5060 Ti 16GB Silent Master Graphics、HDMI×1/DP×3 メモリー 32GB(16GB×2)DDR5-5600 標準構成で搭載 ストレージ Crucial P310 Gen4 1TB 光学ドライブ・HDD追加なし ケース・ファン Fractal Design Define7 Mini Black Solid 前NF-A14 FLX/後NF-A12x25 ULN、幅205×奥399×高406mm 電源・OS ASRock Steel Legend SL-650G(650W) 80PLUS Gold/Windows 11 Home 送料込み総額 522,540円 本体519,620円+送料2,920円、税込
PRO Mini B860は、CPUクーラーのファンを使わず、本体も小さくまとめたい人に合います。大型の金属製ヒートシンクでCPUの熱を逃がすNoctua NH-P1を採用し、CPUクーラーにファンを使いません。GPUやケースにはファンがあるため、PC全体がファンレスになるわけではありません。
本体の幅は205mm、奥行き399mmで、3台の中では小さめです。設置しやすさは利点ですが、静音性はケースの大きさだけで決まりません。背面や吸気側を壁や家具でふさぐと、排熱やファン回転に影響する可能性があるため、設置場所は寸法だけでなく周囲の空間も確認します。
NEO B850Aから52,320円予算を増やすと、同じRTX 5060 Ti 16GBでCPUファンレスと小型ケースを選べます。奥行きは79mm短くなるため、机の下やラックの奥行きに余裕がない場合に検討したい構成です。CPUもCore Ultra 7 265Tに変わるので、同じゲーム性能のまま小型化した製品という位置付けではありません。
Silent Master Noctua Edition X870A|上位GPUと冷却構成を選ぶ
- Silent Master Noctua Edition X870Aの構成
項目 内容 補足 CPU AMD Ryzen 7 9800X3D Noctua NL-LC1-36 360mm水冷CPUクーラー GPU GeForce RTX 5070 Ti 16GB Silent Master Graphics、HDMI×1/DP×3 メモリー 32GB(16GB×2)DDR5-5600 標準構成で搭載 ストレージ Crucial P510 Gen5 1TB 光学ドライブ・HDD追加なし ケース・ファン Antec Flux Pro Noctua Edition 幅245×奥530×高545mm、ケースファン6基+ラジエーターファン3基 電源・OS ASRock Steel Legend SL-1000G(1000W) 80PLUS Gold/Windows 11 Home 送料込み総額 690,290円 本体687,370円+送料2,920円、税込
RTX 5070 Ti 16GBとRyzen 7 9800X3Dを組み合わせたいなら、Noctua Edition X870Aです。CPUの360mm水冷クーラーに加え、ケースの前面・底面・背面にもNoctuaファンを搭載しています。ゲームに使うCPU・GPUと冷却部品をまとめて選びたい人向けの構成です。
CPUクーラーには、ポンプ音を抑える防音材と振動対策が施されています。ただし、水冷はポンプも動くため、方式だけで空冷より静かとは判断できません。NEO B850Aより220,070円高い総額690,290円なので、静かさだけを理由に選ぶより、RTX 5070 Tiを必要とするかを先に決めましょう。ケースも幅245×奥行き530×高さ545mmと大きく、設置スペースが必要です。
静音性を保ちやすい設置場所を決める

静音PCを選んでも、吸気口や排気口をふさぐと冷却の条件が変わります。ケースの幅・奥行き・高さに加えて、背面のケーブル、前面や底面の吸気、上面や背面の排気に必要な空間を確保します。家族と共用する部屋なら、耳に近い机の上へ置くか、床やラックへ置くかでも聞こえ方が変わります。床置きではほこりや掃除のしやすさ、ラックでは耐荷重と排熱経路を確認してください。
ゲーミングPCは、マウスを動かす場所と机の耐荷重に余裕があれば机上、机を広く使いたいなら足や椅子が当たらない床側が候補です。床から離して置きたい場合は、通気を確保できるラックやPCスタンドを選びます。購入前に確かめるのは、本体に加えて、配線[…]
設置場所は、静音性だけでなく掃除や配線のしやすさにも関係します。大型のNoctua Edition X870Aは、サイズを測らずに注文すると、ラックの棚や机の脚に収まらない可能性があります。PRO Mini B860も小型だからどこへでも置けるわけではなく、排熱のための空間は残してください。
送料と保証延長を含めた総額を確認する

比較総額はメモリー32GB・SSD 1TB、本体1台の送料2,920円込みです。NEO B850Aはメモリー変更後、残る2台は標準構成の価格です。長く使う予定なら、標準1年保証と、有料で3年へ延長した場合の総額も比べておきましょう。
| モデル | 32GB構成の本体+送料 | 3年保証を選んだ場合 |
| NEO B850A | 470,220円 | 493,580円 |
| PRO Mini B860 | 522,540円 | 548,520円 |
| Noctua Edition X870A | 690,290円 | 724,650円 |
3年保証込みの総額は、各構成の延長料金23,360円・25,980円・34,360円を加えた計算額です。構成変更で料金が変わるため、注文時の最終見積で確定します。サイコムの保証は本体を送って修理する方式です。初期不良の30日間は往復送料をサイコムが負担し、その後の保証修理では発送時の片道送料を購入者が負担します。代替機の貸し出しはありません。
3モデルともWi-Fiを標準搭載しています。キーボード、マウス、モニター、Officeは付属しません。すでに持っている機器を使えるか、映像端子やWi-Fi接続を確認してから、必要な周辺機器を加えます。注文確認メールの到着後から最大9日以内に出荷され、土日祝日・臨時休業日は含みません。到着までは配送日数も必要です。注文から出荷までの流れを確認し、使い始めたい日から余裕を持って注文してください。
初めてBTOを注文する場合は、CPUやGPUの型番だけで決めず、メモリー容量、SSD、電源、保証、接続端子まで必要な条件を整理しておくと、静音性のための部品に予算を回しやすくなります。
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迷ったらGPU・置き場所・予算で絞る
RTX 5060 Ti 16GBで用途を満たせるなら、まずNEO B850Aを基準に比べましょう。今回の3構成では総額が最も安く、空冷CPUクーラーと前後のNoctuaファンを組み合わせています。CPUファンを使わず、奥行きも短くしたいならPRO Mini B860です。
RTX 5070 TiとRyzen 7 9800X3Dを選ぶ予算があり、大型ケースを置けるならNoctua Edition X870Aを検討できます。高いモデルほど静かという選び方ではなく、必要な性能と冷却構成に納得できる1台を選んでください。