液タブで漫画を描くためにPCを買い替えるなら、2D作画中心の人にはmouse MH-I5U01、専用GPUも備えたい人にはmouse MH-I5G5Aがおすすめです。Blenderで背景素材を自作するなら、GPUメモリー8GBのDAIV KM-I5G60も比較してください。自宅でCLIP STUDIO PAINT EXを使う人向けに、メモリー32GB・SSD 1TBの構成で3機種を比べ、手持ちの液タブとの接続や本体以外の費用まで整理します。
漫画制作向けパソコンは用途と接続端子で選ぶ

まずは作画の内容から候補を絞りましょう。以下はメモリー32GB・SSD 1TBにそろえた税込価格です。価格・販売情報の基準日は2026年9月24日で、3機種とも送料は0円です。
| 用途 | モデル | 32GB・1TBの価格と選ぶ理由 |
| 2D作画中心 | mouse MH-I5U01 | 261,800円。専用GPUを省いて本体価格を抑える。 |
| 専用GPUも必要 | mouse MH-I5G5A | 291,700円。RTX 3050 6GB搭載。専用GPUと最大4画面出力を備える。 |
| 背景素材を自作 | DAIV KM-I5G60 | 393,600円。RTX 5060 8GB搭載。Blenderの推奨VRAM容量を満たす。 |
2D作画は原稿の大きさと同時に開くデータで考える
CLIP STUDIO PAINT Ver.5 for Windowsの公式動作環境では、メモリーは2GB以上が必要で、8GB以上が推奨されています。ただし、必要なCPU性能とメモリー容量は画像サイズやレイヤー数によって変わります。これから同人誌制作向けに購入するなら、原稿と資料ブラウザーを併用する余裕を見て、32GBを基準にするのがおすすめです。
たとえばB5・600dpiで32ページのモノクロ同人誌を作る場合でも、1ページずつ描く作業と、複数の原稿やカラー表紙を同時に開く作業では、扱うデータ量が違います。この原稿設定は使い方の例で、32GBで必ず快適に描けるという測定結果ではありません。今のPCで容量を判断するなら、普段の原稿と資料を開いた状態でメモリー使用量を確認すると、買い替え前後を比べられます。
EXには、作品全体をまとめてページの追加・並べ替えを行うページ管理機能があります。管理する本のページ数だけで容量を決めず、実際に開くページやレイヤーの量を考えてください。今回は作品ファイルや素材の保存場所も確保するため、SSDを1TBにそろえています。ソフトの公式要件である空き3GBと、作品を蓄える容量は別に考えます。
3D背景を使う人は専用GPUも比較する
3D背景を配置し、角度を調整して下描きに使うなら、線を引く作業だけでなく3Dを表示する処理も加わります。専用GPUは画像処理用のメモリーを持つため、PCのメインメモリーを共有する内蔵GPUとは構成が異なります。今回の候補では、RTX 3050 6GBを搭載するMH-I5G5Aが、専用GPUを追加する選択肢です。
クリスタの公式GPU条件はOpenGL 3.3対応です。紹介する3機種はいずれもこの条件を満たしますが、GPUの型番だけでブラシの応答や3D素材の操作速度は決まりません。2D作画中心ならMH-I5U01を基準にし、3D素材の利用や別ソフトのGPU要件に合わせて上位を選びましょう。Blenderで背景を一から作る人向けの比較は、DAIVの紹介で説明します。
液タブと資料画面を同時につなぐ方法
液タブを買い替えずに使うには、型番ごとの接続方法を確かめる必要があります。ここでは、旧型Wacom Cintiq 16(DTK-1660)を持っている場合を例にします。Wacom公式の接続手順では、3-in-1ケーブルのHDMIをPCの映像出力へ、USB-Aをペン入力用のUSB端子へ、電源を付属ACアダプターへ接続します。コンセントも1口必要です。
3機種ともHDMIとDisplayPort(DP)を備えています。液タブをHDMIにつなぎ、資料用モニターをDPにつなぐと、液タブに原稿、別の画面に資料を表示する構成にできます。MH-I5G5AとDAIVは、グラフィックボード側の映像端子を使います。
この接続例は、資料用モニターにDP入力があることが前提です。モニターがHDMI入力のみなら、PCのDP出力からモニターのHDMI入力へ変換するアダプターやケーブルが必要になります。変換方向と、モニターの解像度・リフレッシュレートに対応する製品を選び、その費用も本体価格に加えてください。
漫画制作におすすめのデスクトップPC
2D作画中心ならmouse MH-I5U01
- MH-I5U01の主な仕様
項目 内容 補足 CPU Core i5-14400 内蔵グラフィックスはIntel UHD Graphics 730 メモリー 32GB(2×16GB DDR4-3200) 最大64GB、2スロット使用済み ストレージ 1TB NVMe Gen4×4 標準256GBから変更 映像・USB HDMI×1、DP×1、USB-A計6 USB-Cは映像非対応 価格・付属品 261,800円、送料0円 キーボード・マウス付属
mouse MH-I5U01(DDR4)は、Core i5-14400とIntel UHD Graphics 730を搭載するモデルです。専用GPUを省いたぶん、3機種の中では本体価格を抑えられます。ペン入れ・トーン・文字入れを中心に行い、液タブと資料画面を使う人には、まずこの構成をおすすめします。
標準のメモリー8GB・SSD 256GBは174,900円です。紹介構成では、メモリー32GB(16GB×2)への変更に55,000円、SSD 1TBへの変更に31,900円を加え、合計261,800円になります。販売ページの開始価格は32GB・1TBの価格ではありません。注文画面で両方を変更してください。
キーボードとマウスが付属するので、手持ちの液タブと資料用モニターを使い続けるなら、周辺機器の買い足しを減らせます。3D素材を多用する予定がある人は、次のMH-I5G5Aも比較しましょう。同じ32GB・1TBで差額は29,900円です。
専用GPUも必要ならmouse MH-I5G5A
- MH-I5G5Aの主な仕様
項目 内容 補足 CPU・GPU Core i5-14400F、GeForce RTX 3050 6GB GDDR6 専用GPUを搭載 メモリー 32GB(2×16GB DDR4-3200) 最大64GB、2スロット使用済み ストレージ 1TB NVMe Gen4×4 標準256GBから変更 映像・USB HDMI×1、DP×3、USB-A計6 最大4画面同時出力、USB-C映像非対応 価格・付属品 291,700円、送料0円 キーボード・マウス付属
mouse MH-I5G5A(DDR4)は、Core i5-14400FとGeForce RTX 3050 6GBを搭載します。メモリー8GB・SSD 256GBの標準構成は204,800円。32GBへの変更55,000円と1TBへの変更31,900円を加えると、合計291,700円です。
MH-I5U01から29,900円上げることで、専用GPUとその映像出力を備えた構成を選べます。CPUや電源も異なるため、差額がそのままGPU単体の価格というわけではありません。内蔵GPUだけのPCから買い替える際、3D素材を使う制作にも専用GPUを用意したい人に向くモデルです。
映像端子はHDMI×1・DP×3で、最大4画面の同時出力に対応します。液タブに加えて、資料用モニターとページ一覧用モニターを分けたい人にも合います。液タブとモニターの2画面だけならMH-I5U01でも構成できるため、画面数だけを理由に上位を選ぶ必要はありません。
背景を自作するならDAIV KM-I5G60
- DAIV KM-I5G60の主な仕様
項目 内容 補足 CPU・GPU Core Ultra 5 225、GeForce RTX 5060 8GB GDDR7 専用GPUを搭載 メモリー 32GB(2×16GB DDR5-5600) 最大64GB、2スロット使用済み ストレージ 1TB NVMe Gen4×4 標準構成から変更なし 映像・USB HDMI×1、DP×3、USB-A計9 最大4画面同時出力、上面USB-Cは映像非対応 価格・付属品 393,600円、送料0円 キーボード・マウスは付属しない
DAIV KM-I5G60は、Blenderで背景素材を自作する作業も1台にまとめたい人向けです。Core Ultra 5 225とGeForce RTX 5060 8GBを搭載し、標準のメモリー16GB・SSD 1TBで329,800円。メモリーを32GBへ変更する63,800円を加え、合計393,600円です。SSDの変更は不要です。
Blenderの公式推奨要件は、Windows向けでメモリー32GB・GPUメモリー(VRAM)8GBです。DAIVの紹介構成はこの容量に合い、RTX 3050 6GBのMH-I5G5Aは推奨VRAM容量を下回ります。既存の3D素材をクリスタに置く作業から、背景そのものを作る作業へ広げたいなら、この差が選ぶ理由になります。扱うシーンの重さによって必要な容量や処理時間は変わります。
USB-A端子は背面7個・上面2個の計9個です。液タブ、左手用の入力機器、外付けストレージをそれぞれつなげたい人にも便利です。背面には映像出力に対応するThunderbolt 4もありますが、液タブに必要な給電まで1本でまかなえるかは接続機器の条件を確認してください。
MH-I5G5Aより101,900円高く、キーボードとマウスも別途必要です。2D漫画の作画が中心ならMH-I5U01、専用GPUを備えることが目的ならMH-I5G5Aを選び、背景の自作や周辺機器の多さまで必要な場合にDAIVへ予算を上げると判断できます。
本体以外の費用と設置場所も比較する

注文総額を比べるときは、付属品と置き場所の違いも見ておきましょう。3機種ともWindows 11 Home、Wi-Fi 6E・Bluetoothを標準搭載しています。冷却は標準の空冷で比較しており、水冷オプションの料金は含めていません。
| 比較項目 | MH-I5U01/MH-I5G5A | DAIV KM-I5G60 |
| 本体寸法(突起を含む) | 幅175×奥行382×高さ360mm | 幅215×奥行480×高さ381mm |
| キーボード・マウス | Logicool MK295GPセット付属 | 付属なし |
| 修理保証 | 3年間センドバック、初期不良対応1か月 | 3年間センドバック、初期不良対応1か月 |
| 電話サポート | 24時間365日 | 24時間365日 |
DAIVはほかの2機種より奥行きが98mm長い筐体です。机の下やPCラックに置く場合は、本体寸法に加え、背面の映像ケーブルを曲げる空間と吸排気口をふさがない配置を確保してください。液タブを傾ける位置やキーボードの置き場所も含めて決めると、作画するスペースを残せます。
液タブ・モニター・CLIP STUDIO PAINTは、どのモデルにも付属しません。以下のうち手元にないものだけを加えて、使い始めるまでの費用を出しましょう。
| 費用の項目 | 買い足しが不要な場合 | 追加で見積もるもの |
| 液タブの接続 | DTK-1660のケーブル・ACアダプターを再利用 | 欠品・故障しているケーブルや電源 |
| 資料用モニター | DP入力付きモニターと対応ケーブルを所有 | モニター、DPケーブル、必要ならDP→HDMI変換 |
| キーボード・マウス | 付属セットか手持ちを使用 | DAIVで手持ちがない場合の入力機器 |
| 制作ソフト | 新PCで利用できるライセンスを所有 | CLIP STUDIO PAINT EXの購入・契約費 |
| バックアップ | 別の保存先をすでに用意 | 外付けストレージやクラウドの費用 |
接続機器とソフトをすべて再利用できるなら、今回の紹介構成では本体価格が購入総額になります。新しく必要なものがあれば、その販売価格を足してください。原稿のバックアップは本体と別の保存先に残し、PCの故障時にも取り出せるようにしておきましょう。
注文前に構成・納期・保証を確認する
2026年9月24日時点で、3機種とも注文を受け付けています。紹介構成の出荷予定は9月29日頃です。出荷予定日は到着日ではないため、原稿の締め切りが近い場合は、配送に加えて液タブのドライバー設定、ソフトの導入、原稿の移行に使う時間も見込んでください。
注文画面では、メモリー32GBとSSD 1TBが選択されていることを確認します。MH-I5U01とMH-I5G5Aは両方の変更、DAIVはメモリーの変更が必要です。商品ページを開き直すと紹介構成が引き継がれないため、最後の見積もりで容量と税込総額を照合しましょう。
標準のセンドバック保証は、修理が必要なPCをメーカーへ送る方式です。通常のセンドバック修理では、利用者からメーカーへ送る送料が自己負担です。購入時の送料無料とは条件が違います。また、電話サポートが24時間でも、故障したPCがその場で直るという意味ではありません。進行中の原稿を別の場所へ保存しておくことが、締め切り前の備えになります。
漫画制作用パソコンのよくある疑問

漫画に加えて動画編集や3Dイラスト制作も行う場合は、クリエイター向けパソコンの選び方で、制作内容に合う構成やデスクトップ・ノートの違いも確認できます。
2D作画中心で費用を抑えるならMH-I5U01の32GB・1TB構成、専用GPUと多画面出力を備えるならMH-I5G5Aを選びましょう。Blenderによる背景の自作まで行うならDAIV KM-I5G60が比較対象です。作画に必要な構成が決まったら、公式の商品ページで注文時の総額と納期を確かめてください。