ゲーミングPCはDTMにも使える?DAW・音源・録音環境から選ぶ

BTO ゲーミングPC・DTM

ゲーミングPCは、対応するDAWと機材をそろえればDTMにも使えます。ただし、GPUの性能だけで決めず、使うDAWや音源の対応OS、オーディオインターフェースのドライバー、録音時のファン音、保存容量まで確認してください。ここではWindows版Cubase Pro 15とKontakt 8を例に、最低要件と制作向けの構成目安を分け、2026年9月21日に販売を確認した2台を比較します。

先に用途ごとの違いを見ておきましょう。表のモデル名から、後半の個別紹介へ移動できます。

用途おすすめモデル選ぶ理由
まずは費用を抑えて、ゲームとDTMを始めたいOZgaming Sシリーズ標準で32GBメモリーと1TB SSD。送料を含む総額は注文前に確認
GPUメモリーも重視し、保証内容も比較したいNEXTGEAR JG-A7G6TRTX 5060 Ti 16GB、標準3年保証。USB-C端子も2基搭載

どちらも確認時点の標準構成は32GBメモリー・1TB SSDで、DAWやオーディオインターフェースは付属しません。CPUは同じRyzen 7 5700Xですが、GPU、メモリーの組み方、SSD規格、保証と価格が異なります。制作負荷や必要な端子を先に整理してから、個別仕様を見てください。

DAW・音源・機材がWindows PCに対応するかを先に確認

ポイント

パソコンを決める前に、使うソフトのバージョンと周辺機器の型番をそろえます。同じ製品名でも、古いプラグインや機材ドライバーが新しいWindowsで動くとは限りません。販売ページの「ゲーミングPC対応」だけでは、DAWやオーディオインターフェースとの動作確認を意味しないため、各メーカーの対応表を確認してください。

例としてCubase Pro 15の公式要件は、64bit版Windows 10 Version 22H2以降またはWindows 11 Version 24H2以降、CPUはIntel Core i5第8世代またはAMD Ryzen 3000シリーズなど、4コア以上、メモリーは8GBが必須です。画面解像度は100%表示で1440×900以上です。これらはソフトを使うための要件です。音源を多数読み込む制作では、追加する音源側の要件も満たす必要があります。Steinbergのシステム要件で、購入する時点の要件も確認してください。

Kontakt 8の要件はWindows 10または11、Intel Core i5相当以上、メモリー4GB(推奨6GB)、空き容量2GBです。製品ページには全体インストールで52GBとあります。Kontakt本体だけでなく、導入する音源ライブラリーごとに必要容量が加わります。Cubase Pro 15の要件と混同せず、両方を使う場合はOS条件をそれぞれ満たすWindowsを選びます。Native InstrumentsのKontakt 8製品情報では、製品のシステム要件を確認できます。

オーディオインターフェースは、端子の形だけでなく、Windows用ドライバーとDAWで使える方式を確認します。Focusrite Scarlett 2i2 4th Genを使う場合、メーカーのWindowsドライバーを導入し、Cubaseのオーディオシステムで「Focusrite USB ASIO」を指定します。付属のUSB-C–USB-AケーブルでUSB-A端子にも接続できるため、PCにUSB-C端子があること自体は必須ではありません。ほかの機種はメーカーの対応OSと接続条件を確認してください。

音楽制作ソフトのDAWや追加音源のKontaktはPC本体に含まれず、オーディオインターフェースも別売りです。すでに使っているソフトのライセンス移行、プラグイン形式、MIDIキーボードやペダルの接続も購入前に一覧にしておくと、買い替え後に必要な機材がつながらない事態を避けやすくなります。

たとえばKontakt 8のWindows版プラグインはVST3とAAXに対応します。手持ちの音源を引き継ぐ場合も、使うDAWが読み込める形式のWindows版があるかを確認してください。また、販売仕様の「Windows 11 Home」だけでは更新バージョンまで分からないため、Cubaseを入れる前にWindowsのバージョンを確認します。

CPU・メモリー・SSD・GPUはゲームと制作の両方から選ぶ

パーツ

CPUは録音中の低遅延処理も考える

ゲームではGPUが目立ちますが、DAWではCPUがエフェクトや音源の演算を担います。特に録音しながらソフトウェア音源やプラグインを通す場面では、音声を短い間隔で処理する必要があります。コア数が多いと並列に処理できる仕事を分散しやすくなりますが、コア数だけで同時に扱えるトラック数や安定性は決まりません。

録音時のバッファーを小さくすると、入力音をDAW経由で聞く際の遅れを小さくできます。一方、PCが処理を終える時間も短くなり、CPU負荷が上がってクリック音や音切れが出る場合があります。再生やミックスではバッファーを大きくして負荷を抑えられることもあります。プロジェクトの内容、プラグイン、ライブ入力の有無で適切な設定は変わるため、ゲーム用CPUベンチマークやコア数だけから録音の快適さを保証することはできません。

Steinbergのマニュアルは、Windowsで低遅延を使う場合に機器固有のASIOドライバーを推奨し、バッファーが小さすぎるとクリックや再生の問題が起きる可能性を説明しています。Cubase Pro 15のパフォーマンス解説も参考になります。

メモリー32GB・SSD 1TBはゲームとDTMを始める構成の目安

この記事で紹介する2機種は、いずれも標準でメモリー32GBとSSD 1TBを搭載しています。32GB・1TBを選ぶ理由は、DAW本体だけでなく、音源やゲームを同じPCに入れるためです。ソフトの最低要件を満たすだけの構成よりも、読み込める音源や保存できるデータに余裕を持たせられます。音源ライブラリー、複数プラグイン、ゲーム、ブラウザーなどを同時に使えば、必要量は増えます。

32GBあればどの制作でも十分、とは言えません。大きなサンプル音源を多数読み込む、ソフト音源を重ねる、ゲームとDAWを同時起動する場合は、プロジェクト中のメモリー使用量を確認し、増設可能なスロットと保証条件も見ます。紹介するOZgaming機は標準メモリーが32GB×1枚なので、追加・交換時は対応規格や保証の扱いを確認してください。NEXTGEARは16GB×2枚で、メモリースロットは4基中2基が空きです。

SSD 1TBも最低要件ではなく、OS、ゲーム、DAW、音源、制作データを置くための比較目安です。Cubase Pro 15の空き容量要件はコアインストール1.5GB、全体では84GB、Kontakt 8はアプリ2GB、全体インストール52GBですが、ゲームや追加ライブラリー、書き出した音源やバックアップの容量は別に必要です。既存データを含めて残量が少なくなるなら、追加ストレージを使うか、購入時に容量を増やすかを決めましょう。外付けSSDを使う場合は、接続端子と作業中に必要な読み書き速度も確認します。

歌やギターの録音を中心に始める人は、必要なマイク入力とヘッドホン出力を備えたインターフェースにも予算を残しましょう。オーケストラ音源などを重ねる人は、導入予定のライブラリー容量と推奨メモリーを先に合計します。制作データのバックアップはPC内の同じSSDだけに置かず、別の保存先も用意してください。

GPUはゲーム側の画質や解像度に合わせる

DTMでは、GPUを上位に替えるだけで音源やエフェクトのCPU処理能力が上がるわけではありません。Cubase Pro 15にもグラフィックの要件はありますが、現在の上位ゲーミングGPUを必須とする内容ではありません。Kontakt 8にもDirect3Dの要件があるため、表示機能への対応とゲーム性能は分けて確認します。ゲームで使う解像度や画質、動画編集・3D制作もするかを基準にGPUを選び、DTMだけを理由にGPUへ予算を寄せすぎないようにします。

映像や3D制作も同じPCで行う場合は、ソフトごとのGPU要件やメモリー要件を別途確認してください。映像制作側の選び方は、次の記事で画像・3Dイラスト・動画編集の用途に分けて解説しています。

映像制作PC

イラストなどの画像編集や動画編集を始めたいと考えている方にとって、「どのパソコンを選ぶべきか」は悩みのタネではないでしょうか?編集作業や書き出しでは、パソコンの性能が作業効率に直結します。この記事では、編集用パソコン選びのポ[…]

録音時はバッファー、ファン音、接続端子を確認

ゲーミングパソコン

ダイレクトモニターとDAWモニターは別の経路

オーディオインターフェースのダイレクトモニターは、入力音をPC内のDAWへ通さず、インターフェースからヘッドホンや出力へ送って聞く機能です。入力はDAWにも送られるので録音できますが、Cubaseのリバーブやアンプシミュレーターなど、DAW内のプラグイン処理後の音をダイレクトモニターで聞けるわけではありません。

プラグインの音を聞きながら録るにはDAWのソフトウェアモニターを使います。その場合はバッファー設定とCPU負荷の影響を受けます。また、ダイレクトモニターとDAWの入力モニターを同時にオンにすると、直接音と遅れて戻る音が重なって二重に聞こえることがあります。録音したい音と聞きたい音に合わせて、どちらのモニター経路を使うか設定してください。

ファン音は仕様だけで判断できない

録音時にマイクをPCの近くへ置くなら、冷却ファンの音が録音に入る可能性を考えます。水冷CPUクーラーを搭載していても、PC全体が無音になるわけではありません。ケースファンやGPUファン、部屋の反響、マイクとの距離でも録音結果は変わります。今回の2機種は録音時の騒音を実測していません。静かな環境でマイク録音をする人は、設置場所や録音時のファン制御も購入前に検討してください。

USB機器を同時に使う数を数える

オーディオインターフェース、MIDIキーボード、マウス、外付けSSDなどを同時に使うなら、端子の数と位置も確認します。USBハブで増やせる場合もありますが、必要電力や機器の推奨接続はそれぞれ異なります。Thunderbolt機器を使う場合、今回の2機種はThunderbolt対応の記載を確認できていません。USB-C端子があることだけでThunderbolt機器が使えるとは判断せず、機器の接続方式を販売店とメーカー仕様で照合してください。

ゲームとDTMの兼用に選んだ2モデル

ポイント

以下は2026年9月21日に確認したWindowsデスクトップ2機種です。価格やクーポン、納期は変わるため、注文前に販売ページの構成と条件を再確認してください。2台ともCPUはRyzen 7 5700Xです。主な違いはGPU、メモリーの枚数、SSDの規格、接続端子と保証です。DTM専用の動作検証モデルとしての紹介ではありません。

OZgaming Sシリーズ Ryzen7 5700x・RTX5060:購入額を抑えたい人向け

OZgaming Sシリーズの主な仕様
項目内容補足
CPUAMD Ryzen 7 5700X8コア16スレッド
GPUGeForce RTX 5060 8GBゲーム向け構成
メモリーDDR4-3200 32GB×1スロット空き1。増設・変更条件を確認
SSDNVMe Gen3 1TBM.2空きなし
端子・無線USB-A計9、1Gb LANUSB-C端子は仕様欄に記載なし。Wi-Fi・Bluetoothなし
冷却・保証空冷クーラー、標準1年前面2・背面1の120mmファン
価格・出荷標準199,800円(税込)クーポン適用時189,800円。商品ページは3~5営業日出荷目安

標準価格199,800円(税込)の構成で32GBメモリーと1TB SSDを備え、今回の2機種では本体価格を抑えやすいモデルです。クーポン「KESSAN2026」を適用すると10,000円引きの189,800円です。キャンペーン期限は2026年10月1日0時です。送料は注文画面で確認してください。ここで示す金額は本体価格です。

商品ページの出荷目安は3~5営業日です。利用ガイドの納期案内とは日数が異なるため、到着日を指定して使う予定には注意が必要です。使用開始日が決まっている場合は、注文前に出荷時期と配送日数を問い合わせてください。標準保証は1年で、通常修理の往復送料は購入者負担です。初期不良の連絡期限には案内間の記載差があるため、到着後すぐに動作を確認し、販売元の最新条件を参照してください。

購入ページのカスタマイズでメモリーを64GB(32GB×2)、SSDを2TB Gen4へ変更すると、本体価格は271,580円(税込)です。内訳はメモリー変更41,980円、SSD変更29,800円の追加で、クーポン適用時は261,580円です。下のボタンは標準構成の販売ページへ移動するため、64GB・2TBを希望する人はそれぞれの変更項目を選んでください。大きな音源を多数使う予定があるなら、GPUを上げる前に検討したい変更です。

本体はRyzen 7 5700X、RTX 5060、メモリー32GB×1、Gen3 SSDという組み合わせです。ゲームとDTMを始める費用を抑えたい人や、購入時にメモリーとSSDを増やしたい人は候補にできますが、USB-Cや無線LANが必要なら別途機器と費用を考慮してください。内部の追加・変更は保証条件に関わるため、購入前に販売元へ確認しましょう。

構成と価格を確認
公式で構成を見る

納期と保証も確認

NEXTGEAR JG-A7G6T(TGS2026出展記念モデル):GPUと3年保証を重視する人向け

NEXTGEAR JG-A7G6Tの主な仕様
項目内容補足
CPUAMD Ryzen 7 5700X8コア16スレッド
GPUGeForce RTX 5060 Ti 16GB2台の比較ではVRAM容量が大きい
メモリーDDR4-3200 32GB(16GB×2)4スロット中2基空き
SSDNVMe Gen4 1TBM.2空きなし
端子・無線USB-A計9、USB-C背面・上面各11Gb LAN、無線LAN標準なし
冷却・保証240mm水冷、標準3年センドバック修理保証
価格・出荷標準299,800円(税込)・送料無料クーポン適用時288,800円

標準構成は299,800円(税込・送料無料)で、OZgamingの標準構成より本体価格が高い一方、GPUはRTX 5060 Ti 16GB、メモリーは16GB×2枚、SSDはGen4です。ゲーム側でGPUを重視し、標準3年のセンドバック修理保証も含めて選びたい人に向きます。USB-C端子は背面と上面に1基ずつあり、接続場所も選べます。

クーポン「NXG26」で11,000円引きの288,800円となり、適用期限は2026年10月14日11時です。製品ページの出荷目安は決済日より約4営業日です。これは到着日ではなく、在庫や注文状況で変わる可能性があります。保証は標準3年のセンドバック方式で、修理品を送る際の送料は購入者負担です。

このモデルは240mm水冷CPUクーラーを搭載しますが、水冷だから録音中に無音とは言えません。ケースやGPUのファン音もあり、実測値は確認していません。M.2スロットに空きがないため、内蔵SSDを追加したい場合は購入時構成を検討し、後からの増設条件を販売元へ確認してください。モニター、キーボード、マウス、DAW、音源、録音機器は別売りです。

構成と価格を確認
公式で構成を見る

納期と保証も確認

すでにPCがあるなら、買い替え前に原因を切り分ける

既存PCでDAWを使えていて、困っているのが音源の保存場所や空き容量なら、外付けSSDやデータ整理で足りる場合があります。録音時の遅れや音切れが課題なら、インターフェースのドライバー、ASIO設定、バッファー、同時に動かしているプラグインを見直してから、CPUやメモリーが不足しているか判断します。USB端子が足りないだけなら、使う機器の電力・接続要件を調べたうえでハブを検討できます。

増設で解決できるかは、PCの空きスロット、対応するメモリーやSSD、電源容量、メーカー保証の条件によります。保証対象外になる改造もあるため、開ける前に販売元へ確認してください。買い替えではゲームの要求仕様、DAW・音源の対応OS、機材の接続条件を一緒に満たす必要があります。購入候補の保証や修理条件をメーカー間で比べたい人は、次の記事も参考にしてください。

保証を比較

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ゲーミングPCメーカー
  • 使うDAW・音源の製品名と対応Windowsの版
  • オーディオインターフェースのドライバー、ASIO、端子
  • ゲームの解像度・画質と、制作ソフトのGPU要件
  • メモリー・音源ライブラリー・制作データを含む保存容量
  • 送料、クーポン期限、納期、保証、増設条件

本体費用を抑え、音源や録音機器にも予算を残したい人はOZgaming Sシリーズ、ゲーム向けGPUと3年保証を重視する人はNEXTGEAR JG-A7G6Tが候補です。大きな音源を使う予定なら、OZgamingの64GB・2TB構成も比較してください。使うソフトと機材が対応し、容量・接続・設置場所を確保できれば、あとはゲームに必要なGPUと保証にどこまで予算を使うかで選べます。

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