小さなデスクに置けて、メモリ32GBとゲーム向けGPUも確保できるMini-ITXのBTOなら、サイコムの「Premium Line Mini B850FD/T/A」を、Ryzen 5 9600・Radeon RX 9060 XT 16GBに変更した構成をすすめます。10.4Lのケースにメモリ32GB・SSD 1TBが収まり、送料込み380,390円。縦型ケースとGeForceを選ぶならarkの「GL-I7G56Z」、予算を抑えて軽めのゲームから始めるなら「GC-A7G35S」が比較相手です。GC-A7G35Sは標準Mini-ITXと異なるDeep mini-ITX規格ですが、8Lの小型機として紹介します。
価格・構成・販売状況の基準日は2026年9月12日です。以下はWindows 11 Homeを含むPC本体の税込価格で、モニター・キーボード・マウスは別売りです。
Mini-ITX・小型BTOゲーミングPCのおすすめ3台を比較
3台とも専用のグラフィックボードを搭載しています。違いが大きいのは、画質にどこまで予算をかけるか、本体の幅・奥行き・高さのどれを抑えたいかです。モデル名から詳しい紹介へ進めます。
| 重視すること | モデル・送料込み価格 | 選ぶ理由と注意点 |
| 小ささとゲーム向け構成 | サイコム Premium Line Mini B850FD/T/A 380,390円 | Mini-ITX/10.4L RX 9060 XT 16GB・32GB・1TB。CPUとGPUの変更が必要 |
| 縦型デザインとGeForce | ark GL-I7G56Z 429,800円 | Mini-ITX/19.46L RTX 5060 Ti 16GB・32GB・2TB。高さは45.3cm |
| 予算を抑えて小型機を買う | ark GC-A7G35S 159,800円 | Deep mini-ITX/8L RTX 3050 6GB・16GB・512GB。軽めのゲーム向け |
小ささを重視し、フルHDに加えてWQHDで遊ぶことも考えるなら、まずTerra採用のサイコムを比較の基準にしてください。重いゲームでは画質設定の調整も必要です。GeForceの機能と2TBの保存容量が必要ならMoodへ、予算20万円以内で本体を用意したいならDeskMeetへ、と条件で絞れます。DeskMeetの安さには、GPU・メモリ・SSD容量の違いが伴います。
- サイコムは紹介構成377,470円+梱包発送料2,920円。標準構成の価格とは異なります。
- arkの2台は本体単体の注文で送料無料。DeskMeetはセール価格で、通常価格は169,800円です。
- 容量はケースメーカーの公称値。外形寸法から計算した容積と一致しない場合があります。
Mini-ITX BTOを選ぶときは、規格より先に置き場所とGPUを決める

「Mini-ITX対応ケース」でも、搭載マザーボードが同じ規格とは限らない
Mini-ITXは、PC内部にあるマザーボードの規格名です。一方、「ミニタワー」「コンパクトPC」は主に本体の形や大きさを表す呼び方で、Mini-ITXとMicro-ATXの両方に対応するケースもあります。Mini-ITXのBTOが欲しい人は、ケースの説明に加えて搭載マザーボードの規格を見る必要があります。
今回のTerraとMoodは、Mini-ITXマザーボードを搭載した製品です。DeskMeetは専用のDeep mini-ITX規格で、一般的なMini-ITXマザーボードとの交換を前提に選ぶ製品ではありません。PCを完成品として使い、小ささと価格を優先する人に向いています。
反対に、目的が「机の上を広く使うこと」なら、Mini-ITXという名称だけで候補を狭める必要はありません。重要なのは、モニターの横など、置きたい場所に本体と配線が収まることです。
幅・奥行き・高さを比べると、机に合う1台が分かる
下の寸法は幅×奥行き×高さです。設置面積は幅と奥行きから計算した本体分の目安で、配線や吸排気のための空間は別に必要です。
| ケース | 本体寸法 | 置き場所の考え方 |
| Terra | 15.3×34.3×21.8cm 設置面積:約525cm² | 幅を抑えやすい。背が低いぶん、奥行きを使う |
| Mood | 21.2×21.2×45.3cm 設置面積:約449cm² | 奥行きが短い縦型。上方の排気スペースも必要 |
| DeskMeet X300 | 16.8×23.61×22.16cm 設置面積:約397cm² | 突出部を含む寸法。3台で最も設置面積が小さい |
寸法・ケース規格の出典:サイコムのTerra採用モデル、Fractal Design Mood公式仕様、ASRock DeskMeet X300公式仕様。
MoodはTerraよりケース容積が大きくても、机で使う面積は小さくなります。「何リットルか」だけで判断すると、この違いを見落とします。デスクに紙などで本体の幅と奥行きを再現すると、マウスを動かす場所やモニター台と干渉しないか判断しやすくなります。
奥行きを抑えつつ、高さ45.3cmの本体と上方の排気スペースを確保できる机にはMood、幅の狭い空き場所にはTerraが合います。棚へ置く場合は外寸が収まるだけでは不十分で、通気口を塞がず、ケーブルを無理に曲げずに接続できる空間が必要です。
新しいゲームも遊ぶなら、GPUメモリ16GBの2台を優先
フルHDは1920×1080、WQHDは2560×1440の解像度です。WQHDや高画質のテクスチャを使うゲームまで考えるなら、RX 9060 XT 16GBまたはRTX 5060 Ti 16GBを搭載する2台を優先します。同じ16GBでもGPUの型番によって処理性能が異なるため、容量と型番を組み合わせて比較します。GPUメモリはゲーム画面の描画に使う専用のメモリで、PC全体のメモリ32GBとは別のものです。
DeskMeetのRTX 3050 6GBは、フルHDで軽めのゲームを遊ぶ、重い場面では画質を下げる、と用途を絞って費用を抑える選択です。重量級ゲームの高画質やWQHDを購入目的にするなら、最初から上の2台を選ぶほうが用途に合います。
CPUだけを上位にしても、GPUの処理能力や専用メモリの不足は補えません。高いフレームレートが欲しい対戦ゲームではCPUも重要ですが、購入前の比較は遊ぶタイトル・解像度・画質設定をそろえるのが基本です。fpsの測定結果を見るときも、同じGPUだけでなくCPUや画質設定までそろえて比べます。
おすすめ3モデルの構成と、購入前に知っておきたい違い
サイコム Premium Line Mini B850FD/T/A|10.4LにRX 9060 XT 16GBを収める
- Terra採用モデルの紹介構成を開く
項目 紹介する構成 選択条件・補足 税込価格 本体377,470円
送料込み380,390円CPUとGPUを変更した価格 CPU AMD Ryzen 5 9600 標準のRyzen 7 9700Xから変更 GPU Radeon RX 9060 XT 16GB ASRock Challenger 16G OCを選択 メモリ/SSD 32GB(16GB×2)DDR5-5600
Crucial T500 1TBこの2項目は標準のまま マザーボード GIGABYTE B850I AORUS PRO rev.1.1 Mini-ITX/無線LAN搭載 ケース Fractal Design Terra Silver
幅153×奥行343×高さ218mm公称10.4L 冷却/電源 Noctua NH-L9a-AM5(空冷)
650W・80PLUS GoldIon SFX-L電源 OS/保証 Windows 11 Home
標準2年保証受注生産。製作・検証に時間が必要
Mini-ITXの小ささを優先しながら、GPUメモリ16GBとメモリ32GBを確保したい人にすすめる1台です。横幅15.3cm、高さ21.8cmのFractal Design Terraを採用し、アルミニウムと木材を組み合わせた外観も特徴。高さのあるタワーを机に置きたくない人に合います。
ここでは標準構成をそのまま買うのではなく、カスタマイズでCPUをRyzen 5 9600、GPUをASRock製RX 9060 XT 16GBへ変更します。標準のRyzen 7 9700X・RTX 5060 Ti 16GB構成は本体479,350円なので、今回の組み合わせでは本体価格を101,880円抑えられます。CPUとGPUの両方が変わるため、同じ性能のまま安くなるという意味ではありません。
この選び方の狙いは、メモリ32GB・SSD 1TBを残し、ゲーム向けにGPUメモリ16GBを確保することです。複数のアプリを開いたままゲームをする人や、重いゲームも試していきたい人が、低価格モデルの容量を後から補う手間を減らせます。
標準2年保証に加え、初回のオーバーホールでは内部清掃やCPUグリスの塗り直しを無償で依頼できます。発送時の片道送料は自己負担ですが、小型ケースを自分で分解するのが不安な人には購入後の判断材料になります。
- 個別製品ページの「カスタマイズ・お見積もり」を開く。
- CPUを「AMD Ryzen 5 9600」に変更する。
- ビデオカードを「RADEON RX9060XT 16GB ASRock製Radeon RX 9060XT Challenger 16G OC」に変更する。
- メモリ32GB・SSD 1TB・Windows 11 Homeを残し、送料を含む総額を見る。
下のボタンは製品の特徴を説明する公式ページへ移動します。紹介した変更内容は自動では引き継がれないので、注意してください。
ark arkhive Gaming Limited GL-I7G56Z|縦型ケースにRTX 5060 Ti 16GB・SSD 2TB
- Mood採用モデルの標準構成を開く
項目 標準構成 特徴・条件 税込価格 429,800円 本体単体の注文で送料無料 CPU Intel Core Ultra 7 265 20コア(8P+12E) GPU GeForce RTX 5060 Ti 16GB グラフィックボードのメーカー指定不可 メモリ/SSD 32GB(16GB×2)DDR5-5600
Crucial T500 2TB容量変更をせず購入できる マザーボード ASRock B860I WiFi Mini-ITX/無線LAN対応 ケース Fractal Design Mood Light Gray
幅212×奥行212×高さ453mm公称19.46L/縦型 冷却/電源 Noctua NH-L9i-17XX(空冷)
850W・80PLUS Goldケース上部に180mmファン OS/保証 Windows 11 Home
1年間のセンドバック保証製品型番:AG-IA20B86IGB6I-FMO
Mood採用のGL-I7G56Zは、机の奥行きを節約したい人や、リビングにも置きやすい外観を求める人に合います。底面は21.2cm角で、表面を布地で覆った縦型デザイン。背が高いので、モニター下へ押し込むより、横に独立して置く使い方が自然です。
RTX 5060 Tiは16GB版、メモリ32GB・SSD 2TBまで標準でそろいます。ゲームを何本もインストールしたままにしたい人や、録画データも同じPCへ保存する人には、1TBモデルより保存容量に余裕があります。NVIDIA DLSSに対応するゲームを遊びたい、利用ソフトの推奨構成にGeForceがある、といった人にもこちらをすすめます。
今回のサイコム紹介構成との差は送料込みで49,410円です。GPUだけでなく、CPU、SSD容量、ケース、電源、保証も異なるため、差額をグラフィックボードだけの値段とは考えず、縦型の置きやすさと2TBの容量まで必要かで判断すると納得して選べます。
注意したいのは上部の排気です。高さ45.3cmの本体がラック等に入っても、天板との隙間が小さい場所には向きません。また、ケースの大きさに比べて電源容量が大きくても、将来どんなグラフィックボードでも搭載できるわけではありません。交換時にはカードの長さや厚さも制約になります。
ark arkhive Gaming Custom GC-A7G35S|8L・15万円台から始める小型ゲーミングPC
- DeskMeet採用モデルの標準構成を開く
項目 標準構成 特徴・条件 税込価格 159,800円(セール)
通常169,800円本体単体の注文で送料無料 CPU AMD Ryzen 7 5700X 8コア16スレッド/AM4 GPU GeForce RTX 3050 6GB MSI VENTUS 2X OC メモリ/SSD 16GB(8GB×2)DDR4-2666
Samsung PM9A1 512GBSSD搭載製品はGen4対応、接続は本体側のGen3仕様 ケース/基板 ASRock DeskMeet X300
Deep mini-ITX規格一般的なMini-ITX基板とは区別 本体寸法 幅168×奥行236.1×高さ221.6mm 突出部を含む/公称8L 冷却/電源 Noctua NH-L9a-AM4(空冷)
500W・80PLUS Bronze無線LANは標準では非搭載 OS/保証 Windows 11 Home
1年間のセンドバック保証製品型番:AG-AR8B5GX30IGA5-DE
GC-A7G35Sは、本体に20万円以上はかけず、机に置ける小さなゲーム用PCを買いたい人にすすめます。8LのDeskMeet X300に独立したRTX 3050を搭載し、3台では本体価格と設置面積を最も抑えられます。セールが終わって通常価格に戻った場合も、紹介した上位2台より費用を抑えられます。
2026年8月発売の構成ですが、CPUとGPUは以前の世代です。新発売という理由で最新世代と同等に考えず、軽めのゲームをフルHDで遊ぶための低予算モデルとして選ぶのが適切です。特にRTX 3050は6GB版なので、8GB版の測定結果をそのまま性能の目安には使えません。
標準の16GBメモリ・512GB SSDで選ぶのは、推奨メモリ16GB以内のゲームを中心に、保存するタイトルを絞って使う場合です。大量のゲームを保存する、録画なども同時に行う、と使い方が広がる人は容量を増やした総額も見ます。
メモリをSanMax DDR4-3200 32GBへ変更すると+40,380円、SSDをKingston NV3 1TBへ変更すると+10,940円。セール適用中の合計は211,120円・送料無料です。
両方を増やすと予算20万円を超えます。20万円以内を守るなら標準構成で用途が足りるかを優先し、画質も容量も求めるなら通常サイズのBTOまで比較を広げるとよいでしょう。
インターネット接続は有線LANが基本で、Wi-Fiは追加が必要です。机までLANケーブルを引けない人は、無線LANを含めた注文構成にします。また、DeskMeetのグラフィックボード用スペースは長さ20cmまでのため、将来大型GPUへ交換する目的には向きません。
購入前は「増設する予定」と「設置・納期」を最後に確認

小型BTOは、買う時点で必要な容量をそろえると使い続けやすい
Mini-ITX機は内部が密集しており、パーツを交換するために別の部品を外す作業が必要になることがあります。幅広いゲームを遊び、自分で分解する予定がない人には、メモリ32GB・SSD 1TB以上を購入時にそろえる構成をすすめます。今回のTerraとMoodは、紹介構成のままでこの条件を満たします。
16GBで足りるゲームと、32GBを必要とするゲームでは、適切な容量も変わります。必要なメモリはゲームの推奨仕様を基準にし、ブラウザーや通話アプリ、録画ソフトを同時に使う分も考えます。32GBは、ゲームと同時に使うアプリも含めて必要な容量を確保するための選択です。
大型GPUや複数の拡張カードを後から入れる予定なら、通常サイズのBTOも比較したほうが目的に合います。小型化へのこだわりを少し緩めると、同じGPUを搭載した別の構成も選べます。RX 9060 XT搭載機の価格と構成は、次の記事で比較しています。
RX 9060 XT搭載BTOを選ぶなら、まずはGPUメモリ16GBのモデルをおすすめします。今回の4台では、本体価格とSSD容量を重視するならSEVENの「ZEFT R66BM」、ゲーム向けCPUも選びたいならMDLの「Ryzen7 78[…]
空冷でも選べる。通気口を塞がない場所へ置く
今回の3台は、いずれも空冷CPUクーラーを採用しています。小型PCだから水冷を追加する、電源は一律に大容量へ変更する、と決める必要はありません。紹介構成では、そのケースと部品に合わせて販売店が用意した冷却・電源を使います。
購入後は、布や収納箱で通気口を覆わず、吸排気できる場所に設置します。小型ケースは机に置きやすい一方、耳との距離が近くなるので、ファンの音が気になる人は置く位置も重要です。静かさを優先する場合は、冷却ファン単体の仕様値よりも、同じ構成のPCをゲーム中に測定した情報が参考になります。
到着後の手間も、注文時に減らせます。DeskMeetでは無線LANの有無、サイコムではCPU・GPUの選択、3台共通ではモニターや入力機器の用意を見直すと、必要なものの買い忘れを防げます。
受注生産は、注文から届くまでの時間も予算と同じように考える
サイコムとarkのBTOは、注文後に組み立てや動作検証を行うため、納期に時間がかかります。部品の取り寄せを含む構成では、さらに日数が必要です。「在庫あり」の部品を選んでも、完成したPCがすぐ発送されるとは限りません。
使用開始日が決まっている人は、最終見積もりで出荷予定を確かめ、配送にかかる日数も含めて注文します。構成変更後に取り寄せ品が混ざっていないかまで見ておくと、価格だけで購入を決める失敗を減らせます。
Mini-ITX・小型ゲーミングPCのよくある質問

外出先でもゲームや作業をする予定がある人は、ゲーミングノートとデスクトップがそれぞれ向く使い方も確認できます。
ゲーミングノートPCは、自宅の決まった場所で遊び、性能や将来のパーツ交換を重視する人にはおすすめしません。その使い方なら、デスクトップを先に検討したいところです。一方、家やホテルなどの滞在先へ持って行く人、遊び終わったら机を空けたい人にはノ[…]
小ささとゲーム向け構成ならTerra、縦型ならMood、低予算ならDeskMeet
標準Mini-ITXの小さなゲーミングPCを買うなら、Terra採用のサイコムをRyzen 5 9600・RX 9060 XT 16GBに変更した構成から検討すると、必要なメモリとSSDを確保できます。GeForceと2TBの保存容量、縦型の外観を優先するならMood採用のGL-I7G56Z。軽めのゲームに用途を絞り、予算を抑えるなら8LのGC-A7G35Sです。
最後は置きたい場所の幅・奥行き・高さと、注文するGPUの型番・メモリ容量を照合してください。この2点が決まれば、小ささを優先して性能が足りなくなる失敗と、性能を優先して机に置けなくなる失敗を避けられます。