動画編集用のノートPCは、短い動画に字幕や音楽を付けるのか、4K素材を使って本格的に編集するのかで選ぶ性能が変わります。フルHDのカット・字幕入れが中心ならメモリ16GB以上、Premiere Proで4K編集を続けるなら32GBと専用GPUを目安にしてください。持ち運びも重視する人にはHP OmniBook 7 Aero 13-bg、自宅で4K編集に使う人にはLegion 5a Gen 11が候補です。16型のタッチ対応画面やSDカードからの取り込みを重視するなら、ASUS ProArt P16も選べます。価格だけで決めず、編集内容と使う場所から違いを見ていきます。
先に結論:携帯性はHP、保存容量はLenovo、画面と取り込みはASUS

まずは用途が異なる3台を比べます。いずれもメモリ32GBですが、映像処理を担うGPUと、画面・SSD容量に違いがあります。
| 使い方 | おすすめモデル | 選ぶ理由と注意点 |
| 自宅で4K編集を続けたい | Lenovo Legion 5a Gen 11 | RTX 5060・32GB・SSD2TB。構成によって納期に時間がかかる |
| 外出先で短いフルHD動画を編集したい | HP OmniBook 7 Aero 13-bg | 約1kg・32GB・SSD1TB。内蔵GPUのため、重い映像処理より携帯性を重視 |
| カメラの素材を取り込み、16型画面で4K編集したい | ASUS ProArt P16 | RTX 5060・32GB・SSD1TB。3K有機ELタッチ画面とSDカードリーダーを搭載 |
4K動画の編集用に新しく買うなら、専用GPUを搭載するLegion 5a Gen 11を第一候補にします。注文する構成や受注状況によっては届くまでに時間がかかるため、使い始めたい日から余裕を持って選ぶことも大切です。HPは仕事や学習でも持ち歩き、合間に短い動画を仕上げたい人向けです。ASUSは、16型のタッチ対応画面とSDカードリーダーを重視する人に合います。
紹介する3台は、用途に合う構成の例です。同じシリーズでも販売構成は変わるため、購入時は本文のメモリ・GPU・SSDを目安に、製品ページで価格とお届け予定を確認してください。編集ソフトや必要な周辺機器の費用も、予算に含めておくと安心です。
必要な性能は「何を編集するか」で決まる

同じ動画編集でも、旅行動画をつなぐ作業と、暗い映像のノイズを消す作業ではPCへの負担が違います。最初に、自分が作りたい動画に近い使い方を選んでみてください。
カット・字幕・BGMが中心なら、最上位モデルまで買わなくてよい
スマホで撮った動画の不要な部分を切り、字幕や音楽を加える使い方なら、まずはフルHDで仕上げる方法があります。フルHDは1920×1080の解像度で、4Kより扱う画像の情報量が少なくなります。
Filmoraなどで短い動画を作るなら、メモリ16GB以上・SSD512GB以上を購入の目安にできます。これは本記事の選び方の目安です。Filmora公式もHD・4K編集には16GBのメモリを推奨していますが、映像処理にはGPUの対応条件もあります。内蔵GPUのモデルでは、カットや字幕を中心とする使い方に絞ると予算をかけすぎずに済みます。
撮影データが4Kの場合は、完成動画をフルHDにしても、編集中は4K素材を読み込みます。動きが重いときに役立つのが、次に説明する「プロキシ」です。
Premiere Proで4K編集を続けるなら、32GBと専用GPUを優先
4Kは一般的に3840×2160で、フルHDの4倍の画素数です。Premiere Proで4K素材を継続して扱うなら、メモリ32GB以上と、GPUメモリ8GB級の専用GPUを優先します。Adobe公式では、4K以上に32GB以上のメモリ、推奨GPUに8GBのGPUメモリを挙げています。
今回のLegion 5a Gen 11は、RTX 5060 Laptop GPUの8GBとメモリ32GBを組み合わせたモデルです。通常のカット編集や字幕、色の調整から始める構成として選んでいます。重いノイズ除去や多数の映像合成まで使うなら、素材を使った動作確認や、さらに上の構成を検討する段階です。
ソフトが決まっているなら、その条件に合わせる
下の表は、Windowsノートを新しく買うときの判断を整理したものです。ソフトが起動する最低条件と、長く編集を続けるための構成は分けて考えます。
| 使うソフト | メモリの考え方 | 購入時に重視すること |
| Premiere Pro | 公式推奨:HDは16GB、4K以上は32GB以上 | 4K用途はGPUメモリ8GB級と、素材を置くSSD容量 |
| DaVinci Resolve | 本記事の購入目安:32GB以上 | カラー処理・ノイズ除去・Fusionを使うなら専用GPUを優先 |
| Filmora | 公式推奨:HD・4Kは16GB | 短い編集は内蔵GPUも候補。4Kや重い効果を増やすなら専用GPU |
ソフトの動作条件は更新されます。詳しい対応環境は、Adobeの必要システム構成、DaVinci Resolveの公式サポート、Filmoraの技術仕様で確認できます。
スペック面では、メモリ・GPU・SSDの3つを見る

CPUは編集全体の処理を担う重要な部品です。ただ、CPU名だけを見ても、自分の素材を扱う余裕は分かりません。初心者が構成を比べるときは、次の3つも一緒に見ると、価格差の理由をつかめます。
メモリは作業場所。4K用なら購入時に32GBを確保する
メモリは、編集中の映像やソフトのデータを一時的に置く場所です。複数のアプリや映像を同時に扱うほど、多くの容量を使います。4K編集に使うPCなら、最初から32GBある構成を選ぶのがおすすめです。
ノートには、購入後にメモリを増設できない機種があります。今回のHPもメモリが基板に実装されているため、32GBモデルを選んで紹介しています。保存用のSSDとは役割が異なり、外付けSSDを足してもメモリ不足は補えません。
GPUは映像処理の担当。メモリ容量とは別に比べる
GPUは、対応する映像効果や色の処理などを受け持ちます。CPUに組み込まれたものが「内蔵GPU」、RTX 5060など独立した部品として搭載するものが「専用GPU」です。専用GPUには、映像処理用のメモリ「VRAM」があります。
たとえば「メモリ32GB・GPUメモリ8GB」のPCでは、2種類のメモリが別々の役割を持ちます。4K編集用に比べるなら、PC本体の32GBだけでなく、GPU側の容量も見るのがポイントです。
また、書き出し速度はGPUの型番だけで決まりません。動画の圧縮形式や使う効果でも変わるため、「RTXがあれば何倍速い」と一律には言えません。まずは自分が使うソフトの対応GPUと推奨条件を満たす構成を選びます。
SSDは素材の保管場所。1TBを基準に、保存方法で増やす
これから動画を撮りためるなら、内蔵SSDは1TBを基準に考えるのがおすすめです。動画素材に加え、編集中の一時ファイルや完成動画にも容量を使うためです。512GBを選ぶなら、完成した作品を外付けストレージへ移す使い方が向いています。
- 512GB:短い動画を中心に編集し、完成した素材をこまめに移す。
- 1TB:複数の動画を進めながら、素材の整理も続ける。
- 2TB:4K素材や複数の案件を、PC内にまとめて置きたい。
大切な撮影データは、PCと別の場所にもコピーを残します。保存容量を増やすことと、故障や誤削除に備えるバックアップは別の対策です。
動画編集におすすめのノートPCを用途別に紹介
ここからは、紹介する構成と選ぶ理由を詳しく説明します。細かな仕様は折りたたみ表にまとめました。製品ページでは同じシリーズの別構成も選べるため、メモリ・GPU・SSDをそろえて比較してください。
Lenovo Legion 5a Gen 11|4K編集用に32GB・SSD2TBをまとめて用意
- Legion 5a Gen 11の基本構成を見る
項目 内容 購入時のポイント 紹介構成 83Q7CTO1WWJP3 1年間Legion Ultimate Support付モデル CPU・GPU AMD Ryzen 7 253
GeForce RTX 5060 Laptop GPU 8GBRyzen 7 250・RTX 5050の構成とは別 メモリ・SSD 32GB DDR5-5600
2TB SSD32GB・2TBが選択済みの基本構成 画面 15.3型・2560×1600
OLED・光沢あり100% DCI-P3・165Hz 保証・納期 標準保証1年
構成・受注状況により納期が変動お届け予定は購入画面で確認
Legion 5a Gen 11は、自宅でPremiere Proの4K編集に取り組む人におすすめします。32GBのメモリと専用GPUに加え、2TBのSSDを備えるため、素材の保存容量もまとめて確保できるのが選ぶ理由です。
15.3型の画面は、今回の13.3型HPより大きく、プレビューと編集用の時間軸を並べる用途に向いています。この構成ではOLEDが標準で、画面を変更する追加費用はかかりません。光沢があるため、窓や照明が映り込む場所では置く向きに工夫が必要です。
紹介しているのは、製品番号83Q7CTO1WWJP3の基本構成です。同じシリーズにはGPUやメモリが異なる構成もあります。製品ページでは、Ryzen 7 253・RTX 5060・32GB・2TBの組み合わせを目印にします。
HP OmniBook 7 Aero 13-bg|約1kgで、外出先の短い動画編集に
- HP OmniBook 7 Aero 13-bgの構成を見る
項目 内容 購入時のポイント 紹介構成 13-bg1010AU パフォーマンスプラス・セラミックホワイト CPU・GPU AMD Ryzen AI 7 350
AMD Radeon 860MGPUはCPU内蔵 メモリ・SSD 32GB LPDDR5x
1TB SSDメモリはオンボード 画面・重さ 13.3型・1920×1200
非光沢IPS・約1kg画面の色域はsRGB 100% 付属品・保証 65W USB-C ACアダプター
1年間引き取り修理Officeなし・編集ソフト別
HP OmniBook 7 Aero 13-bg
は、仕事や学習で毎日持ち歩きながら、旅行動画や短い投稿動画も作りたい人向けです。本体は約1kg。メモリ32GBとSSD1TBを備え、素材の保管と普段の作業を1台にまとめられます。
おすすめするのは、FilmoraなどでフルHDの短い動画を切りつなぎ、字幕やBGMを付ける使い方です。専用GPUは搭載していないため、4Kの重い効果やノイズ除去を中心に使うなら、専用GPUを備えるLenovoやASUSを優先します。Radeon 860Mは本体のメモリを共有して使う内蔵GPUです。32GBという本体メモリの容量を、そのまま専用GPUの性能と比べることはできません。
13.3型は持ち運びに便利な一方、素材一覧や時間軸を広く並べるには小さめです。自宅では外部モニターにつないで編集し、外出先では素材の整理や短い修正をする、と役割を分ける使い方が合います。
製品ページでは、複数モデルがあるため「パフォーマンスプラスモデル」の32GB・1TBがおすすめです。Officeや延長保証を付ける場合は、それらを含めた総額で比較します。
ASUS ProArt P16|16型タッチ画面とSDカードリーダーで編集環境をまとめる
- ASUS ProArt P16の構成を見る
項目 内容 購入時のポイント 紹介構成 H7606WM-LPAI9321R5060W ナノブラック CPU・GPU AMD Ryzen AI 9 HX 370
GeForce RTX 5060 Laptop GPU 8GB12コア・24スレッドのCPUと専用GPU メモリ・SSD 32GB LPDDR5X
1TB SSD紹介構成は32GB・1TB 画面 16型・2880×1800
有機EL・タッチ対応光沢あり。4Kパネルとは異なる 接続端子 SDカードリーダー・USB4
USB-A×2・HDMIカメラの素材取り込みや外付けSSDに OS・キーボード Windows 11 Home
日本語キーボードシリーズの別構成と型番を照合
ASUS ProArt P16
は、カメラで撮影した素材を取り込み、PC本体の画面で編集を進めたい人におすすめです。32GBのメモリとRTX 5060の8GBを備え、Premiere Proで4Kのカット編集や字幕、通常の色調整に取り組む構成として選べます。
今回のLenovoと比べて注目したいのは、16型・2880×1800の有機ELタッチ画面と、SDカードリーダーです。SDカードで撮影するカメラなら、カード内の素材をPCへコピーしてから編集を始められます。USB4も備えているので、外付けSSDを使って素材を管理する方法にも対応できます。
SSDは1TBで、紹介しているLenovoの2TBより少なめです。複数の4K素材をPC内に残したいならLenovo、画面の大きさやタッチ操作、カメラからの取り込みを重視するならASUS、と選ぶ理由を分けられます。短い動画に字幕を付けるだけなら、こうした装備が必要かを考えて予算を決めるのがおすすめです。
紹介型番はH7606WM-LPAI9321R5060Wです。同じProArt P16でもGPU・メモリ・画面が異なります。この構成は3K画面で、4K画面ではありません。また、有機ELには光沢があるため、窓や照明の映り込みに配慮して設置します。
購入前に、画面と使う場所も確かめる

編集性能が足りていても、画面が小さくて作業しづらい、充電器まで入れると荷物が重い、といった不便は残ります。毎日の使い方に関わる2点も押さえておきます。
画面は大きさと色域を確認。OLEDだけで判断しない
PC単体で編集を終えたいなら15〜16型、毎日持ち歩くなら13〜14型が選び方の目安です。小型ノートでも、自宅で外部モニターを使えば作業スペースを広げられます。
色については、画面が表現できる範囲を示す「sRGB」「DCI-P3」などを見ます。今回のHPはsRGB 100%、Lenovoは100% DCI-P3です。どちらも色域を判断する材料になりますが、OLEDや広色域というだけで、納品先と色が正確に一致するとは言えません。色を厳密に扱う仕事では、画面の調整やソフト側の色設定まで含めた環境づくりが必要です。
長い書き出しは電源につなぐ。外出時は充電器も荷物に入る
長時間の編集や書き出しは、付属ACアダプターを使える場所を基本に考えます。バッテリー駆動では電力設定が変わり、公称の動画再生時間と、動画編集できる時間も異なります。
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動画編集ノートPCでよくある疑問
編集内容を決めてから、必要な1台を選ぶ
4K編集を続けるためのPCなら、32GBのメモリと専用GPU、素材を保存するSSD容量を優先します。今回のLegion 5a Gen 11はその構成をまとめて用意できますが、使い始めたい日までに届くかも、購入前に確かめたいポイントです。
普段は仕事や学習で持ち歩き、短い動画も作りたいならHP OmniBook 7 Aero 13-bgが合います。16型のタッチ画面やSDカードからの素材取り込みを重視するなら、ASUS ProArt P16も候補です。「作りたい動画・使う場所・必要な日」この3つに合う構成を選ぶと、性能不足と不要な出費の両方を避けられます。